かちかち山ー講談社


かちかち山 (新・講談社の絵本)
講談社
尾竹 国観

ユーザレビュー:
美しい絵本に感激!ス ...
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『まんが日本昔ばなし』が放映された時、すごく楽しみに、毎週見ました。でも今、子どもに本を読んであげる立場になると、テレビ漫画のヒットで、日本の昔話がソフトになってしまった感があります。
 日本の昔話の面白さが、見直され、再普及したのは確かですよね。でも色々な小型本が出版され、お話を短くしたり、残酷な部分を変えたり、絵柄もまるっこい可愛らしい物になって行くと…それなりに面白さは残っているのだけど…衝撃的な面白さは消えてしまいました。
『かちかち山』もソフトにされすぎた物語のひとつです。
でも『新・講談社の絵本 かちかち山』は復刻版なので、…昔通り…残酷さを残しています。
1.おばあさんが狸に騙され、殺される。狸がおばあさんに化けて、おばあさんを料理して、それをおじいさんが食べる。(私の記憶している一番残酷なすじがき)復刻版では、『たぬきはみがるにおばあさんにおいついて、きねを力いっぱいふりおろしたのです。』頁をめくって『 おばあさんは、しにました。』とおばあさんが殺された事を、『殺された』という言葉を使わずに暗示させます。頁をめくるという作業がある事で、残酷さが子どもの胸にストレートにこないよう配慮されています。
2.最後、狸はウサギにだまされて、泥の舟で海に沈んで、殺される。「たすけて、たすけて」とさけんでいましたが、やがて海のなかにしずんでいきました。
と、安易にストーリーを替えるのではなく、言葉を選んで、オブラートにくるんでいます。

★うさぎとたぬきのやりとりには、言葉遊びの楽しさもあります。
『かちかち山だから、かちかちという音がするんだよ。』『ぼうぼう山だから、ぼうぼうというのさ。』など。
 あんなに狡猾だった狸が、じわりじわりとウサギに騙されていく、気づかれそうで気づかれない、その緊迫感も楽しいです。
 でもなんであんなにずる賢かったのに、ウサギを絶対的に信用して、騙されちゃうんだろうね?
(そこがまた面白いのかな?)



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